こんにちは元ゴルフショップ店員です。
この記事は8年間のゴルフショップの経験をもとにコンパウンドを使ったクラブ磨きということでを整理しましたので公開しています。
ゴルフクラブを買って練習したりラウンド行ったりするのは誰もがするなか、なかなかゴルフクラブを磨いたりメンテタンスすることは少ないのではないでしょうか。練習やラウンドのあとはゴルフクラブを磨かないと汚れが付いたままになりサビや破損の原因になります。クラブが傷んでいると次に買い替える時の下取りが大きく下がってしまいます。
そこで今回はコンパウンドを使ったクラブ磨きを紹介します。
この記事が皆さんのゴルフクラブの買い替え促進になれば幸いです。
コンパウンド
ゴルフショップの場合は自社製の業務用のコンパウンドがあって本部から買って使っていますが、
ライトから発売されているコンパウンドが近い製品ですのでこれで代用します。
裏の説明を見てもわかるとおり、研磨剤なので通常はアイアンを磨くために使います。
塗装されたヘッドやIP加工には使わないでください。とありますが、
つまりドライバーやフェアウェイウッドのような塗装されたヘッドは削れてしまうので使えないと書かれています。
本来の使い方ではありませんが、
練習場の芝やゴム、ボールの跡などがある場合はコンパウンドを少し使った方が手早くクラブを磨くことができます。
ヘッドのスペック
まずこのクラブのスペックについてざっと解説します。
クランクというアメリカのドラコン選手が立ち上げたメーカーのモデルで、2016年モデルです。
アパレルにもクランクゴルフがありますがスペルがCとKで違うので全然違うメーカーです。
ロフト角は7.5°でネックのロフト各の横に書かれている「J」という文字は日本限定モデルを意味しています。
海外仕様は白いヘッドでしたが、日本向けの黒いヘッドとなっております。
ヘッド重量は198gで長尺用のモデルと比べると重いです。
普通は48インチなど長尺用であれば190g程度が理想とされていますが、
これは8gも重くて可変ウェイトがないため軽量化できません。
中のジェルを抜いて軽量化している人もいるようです。
フェース素材はベータチタンを使っており、クラウンは6-4チタンのハンドメイドです。
このヘッドは主に400ヤード打つドラコン選手ように作られたものでして、
その特徴はクラウンとサイドにあります。
ハニカムのように溝をつくる構造にして強化することで割れにくくしています。
ソールは何もないので使っているとソールが一番割れやすいと聞きます。
またネックが長く作られているため46インチのシャフトであれば48インチまで組めます。
打球音は意外と大人しめで、反発係数を高めに作っているわけではありません。
これはドラコン選手のようなパワーで練習を続けていると、金属疲労でヘッドが割れてしまうからです。
フェース角は0度のストレートのため球が捕まりにくい形をしています。
重心が浅いので4インチくらいの高いティーで打つのに向いています。
まさにドラコン仕様。
ちなみに、自分は使いこなせませんでした。2022年現在は中古で安く買えると思いますので、
ヘッドスピードに自信のある方はぜひ使ってみてください。
当時でこのヘッド6万円くらいしました。
今日はこのヘッドを磨いていきます。
・ヘッドのスペック
- メーカー:クランク
- 発売日:2016年モデル
- モデル:FORMULA6 タイプJ
- 重量:198g
- ロフト:7.5°
- フェース素材:鍛造βチタン
- フェース製法:ハンドメイドによる鍛造カップフェース
- クラウン素材:6-4チタン
- ライ角:58度
- フェース角:0度
- 価格:6万円くらい
ドライバーのヘッドを磨くポイントを説明します
ソール
ドライバーでソールを擦ってしまうのは、普通はティーが低いからですが、
ドラコンの場合インパクトで右足に体重を乗せたまま打つので、トップよりダフリが出やすいです。
そのためドラコン用のヘッドはソールに汚れや傷がつきやすいです。
フェース
通常の使用ではなかなかフェースは傷つかないですが、
ドラコンの場合はヘッドスピードが速いのでフェースに割れがないか確認が必要です。
上とか下の溶接した部分から割れることがありますがこれは大丈夫そうです。
クラウン
ドライバーで一番多い傷がクラウンです。
次によく多いのはクラウンとフェースの境の塗装が欠けている状態です。
こういったクラブを「塗装欠けしたクラブ」といいます。
バックフェース
通常の使用では考えられないですが、
ドラコンはドライバー5本くらいキャディバッグに入れて試合するので、
ヘッド同士が当たってしまってヘッドが傷つきやすいです。
カバーしておけばいいと思いますが、試合会場で長さを計測するためにカバーしないで持ち歩くことがあり、
結局1日カバーせずに過ごして傷つきます。
ゴルフ用の掃除用品を紹介します
ガラスクリーナー
まずガラスクリーナーです。
ゴルフクラブを磨くときの基本です。水洗いするとシャフトが錆びてしまうので、
ガラスクリーナーで磨いてタオルで水気を取って使います。
ポンプ式のスプレーとガスを充てんしたスプレー缶がありますが、
スプレー缶タイプの方が泡が綺麗に出て液が垂れにくいのでお勧めです。
コンパウンド
ゴルフクラブの塗装は基本的に車と同じです。
焼き付け塗装にクリアをかけた状態です。
この塗装に強力なコンパウンドを使ってしまうと表面のクリアや塗装が剥げてしまいます。
車用のコンパウンドでもいいですが、ゴルフクラブ用のコンパウンドは粒子の細かいため傷つけにくいのでお勧めです。
ピカールは塗装が削れすぎてしまうので使いません。
マッキー
塗装欠けして地が見えている場合に使用します。
黒い塗装が欠けると地の金属が露出してしまい、アドレスしたときに気になるので、
マッキーで塗ってしまいます。
タオル
タオルはなんでもいいです。撮影用に新しいタオル使っていますが、
普通は同じタオル使い続けて、汚れたら洗って使いまわしています。
汚れが気になる場合はまとめて安く売ってるタオルでいいと思います。
通常のドライバーの磨き方
コンパウンドを使う前にガラスクリーナーで全体的に汚れを落とします。
ガラスクリーナーに中性洗剤が入っているため通常はこれだけで汚れが取れます。
フェースやクラウンについたボールの跡は落とすことができます。
ソールに汚れががある場合
通常の使用と違い目立つソールの傷を「ダフリ傷」と言います。
ダフリ傷がある場合は、傷の中に汚れがあるのでコンパウンドを使って汚れを落とします。
この時使用するコンパウンドは目の細かいものを使用します。
1,000円くらいで買えるのでゴルフクラブ専用のものを買うのがお勧めです。
タオルに爪の先くらい取って部分的に磨きます。
クリアについた汚れが取れます。
このままだとコンパウンドの粉が表面に残ってしまうので最後にガラスクリーナーで掃除します。
ヘッドカバーのこすれ
長く使っていると髪の毛程度の薄い傷が全体的についてクラウンがくすんできます。
これはドライバーはヘッドカバーの出し入れでついた傷です。
使っている以上これはどうしようもありません。
これを解決する方法を紹介します。
車や自転車のコーティングスプレーを使います
自分でできるガラスコーティングのようなもので表面に薄いガラスと樹脂の被膜を貼ることで
薄い傷を消すことができます。
ハドラスコーティングが出る前からショップでは自主的に傷の多いゴルフクラブのクラウンに薄くコーティングすることで傷を目立たなくしています。
2,000円くらいで買えますのでぜひ使ってみてください。
使い方を紹介します
ガラスコーティングのスプレーとティッシュを用意します。
ガラスコーティングをクラウンに吹きかけるとすぐ乾くので、吹きかけたらすぐにティッシュで全体になじませます。
ではやってみます。
※やってみる
はいこれでクラウンが綺麗になりました。
塗装欠けがある場合
繰り返しクラブ同士を当ててしまうと、塗装が欠けてしまいます。
塗装が欠けた状態だとアドレスして気になってしまいます。
これを解決する方法を紹介します。
細字の油性マジックを用意します。
元のヘッドの状態に近い形で欠けた部分を塗っていきます。
これで塗装欠けを修復することができました。